著者
松野 良一
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
水土の知 : 農業農村工学会誌 : journal of the Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering (ISSN:18822770)
巻号頁・発行日
vol.77, no.9, pp.713-717, 2009-09-01
参考文献数
2

<p>農林水産省が主催する「食料自給率向上に向けた国民運動推進事業」(「FOOD ACTION NIPPON)において,2008年度に行った「新聞ブログ」を使ったキャンペーンに関する報告。「新聞ブログ」は,ブログに記事と写真を入力するとWeb上に新聞風のレイアウトで表示されるもので,印刷すれば新聞として配布できる。同キャンペーンには,全国の14都道府県15小学校の562人の児童が参加。自らの町から「地域の食」をWeb上で発信した。さらに「新聞ブログ」を体験した児童の代表ら21人が,食料自給率向上のための提言書をまとめ農水大臣と官房長官に手渡した。最後に企画の基礎となった「コミュニケーション・デザイン」「シビックプライド」の概念について解説した。</p>
著者
加藤 修一
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
水土の知 : 農業農村工学会誌 : journal of the Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering (ISSN:18822770)
巻号頁・発行日
vol.77, no.9, pp.729-732, 2009-09-01
参考文献数
1

<p>一級河川利根川水系神流川を水源とする国営かんがい排水事業神流川沿岸地区では,前歴事業によって整備された神流川頭首工は建設後50年以上,用水路については30年以上が経過し,老朽化による機能低下が著しいため改修工事を行っている。工事における野鳥保全対策として,①頭首工地点におけるバン,②羽根倉調整池におけるバン,③幹線用水路の改修・新設工事におけるオオタカを保全対象に選定し,頭首工地点においては植生の移植復元,羽根倉調整池は代償措置である人工浮島の設置,幹線用水路は工事による影響低減などの対策を実施し,モニタリング調査と保全対策の効果について考察を行った。</p>
著者
成岡 道男 奥田 幸夫 大矢 徹治 大西 純也
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
水土の知 : 農業農村工学会誌 : journal of the Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering (ISSN:18822770)
巻号頁・発行日
vol.77, no.3, pp.187-192, 2009-03-01
参考文献数
11

<p>本報では,アラル海流域にあるウズベキスタン内のカラカルパクスタン自治共和国に焦点を当て,塩害の現状を報告し,地球温暖化による農牧漁業への影響について考察した。そして,現在実施されている塩害やアラル海の縮小に端を発した環境破壊への対策事業等を事例に,地球温暖化への備えについて検討した。その結果,地球温暖化に伴って,水不足の深刻化や塩害進行の加速化,アラル海の干上がった湖底からの飛塩の増加等が生じることを予測した。これらの影響に対して,水不足への備え,塩害防止対策の推進,湖沼の縮小への適応,セーフティネットとしての地域資源の活用等の重要性を示した。</p>